2016-05-21

【ICU生に聞いた】受験時の志望動機と現状について③ まとめ編

さて、みんなの意見をたくさん見てきましたが、まとめてつらつらとICUの生活を振り返ってコメントしてみます。





組織体制・大学文化のまとめ -個人主義と内向き志向ー






よくあげられるのが個人主義ってとこですね。
常識を気にしない(というか知らない?)で、あんまり群れない(例外はあるけど)人が多いみたいです。

あとは内向き志。環境的には、他大学や社会から孤立している。だからかなり内向きな志向性。だけど内部では多様性があってお互い認め合うことができる。集まっている人は性格的には真面目で、地味でプライドが高い。で、真面目な生徒をめっちゃ勉強させるので、その分またプライドが高くなる。でも周りの世界が見えない。なので愛校心が高まっていくという仕組みですね。

入学理由と入学後のギャップ -入学理由:リベラルアーツ、英語ー






まずは入学理由を見ていきます。
高3までにやりたいこと決められないからリベラルアーツを通してやりたいことを見つけたいという動機、そして複数の科目を勉強したいという動機が専攻面の動機ですね。言語面だと、「英語が強い」という環境に惹かれている方が多いですね。制度面だと留学制度が大きいです。また教員養成プログラムがあることも動機としてあげられます。



次に実際の現状とギャップについて見ていきたいと思います。

高校3年までにメジャー決められない人でも、やはり大学3年生になった時に満足いくメジャーを選べているみたいです。ただし、以下の点でギャップを感じていることが多いみたいですね。

第一に専攻科目の専門性の問題。3年からメジャーが正式に決まるので、そのメジャーになった時に必ずしも専門性を高められる環境が少ないこと。例えば僕の場合であれば、前記事を見ていただければ分かるのですが、言語教育を軸に履修していて、3年で教育社会学に興味を持ち始めたわけです。そうすると、普通の大学なら早いうちから基礎科目として量的研究法の基礎(統計)を勉強できるのですが、私の場合だと後から取るので非常に困難ですね。一般的な大学は一年次から専門性を深めるために基礎科目をじっくり学習していくのですが、ICUはかなり計画的に履修を組まないと、研究に重きを置きたい人にとっては後で困難になります!


また、リベラルアーツなので、広く浅く、各メジャーの専門性がそこまで高くないこともあげられます。講師の量、設備面(開講授業など)の限界があり、メジャーによっては授業数が少ないことも。例えば、僕の知り合いだと組織心理学を経営でやりたいみたいなのですが、それに適任の先生が外部の先生で担当してくれないような事例もあったそうです。

第二に、英語についてですが、思ったより、英語がペラペラになるわけではないみたいです。意外に1/3くらいしか英語話せる人いなくね?っていう人もいました。

それは環境面が原因として多いですね。強制的に留学生と話す環境が多くあるのかと思っていたら、そんなにないということ、つまり自分から求めないと、環境を活かしきれないということです。そして英語がつねに必要とされるのかと思っていたら、1-2年次のELA以外は少ないということにギャップを感じている人も多いみたいです。これは就活してても他大生によく驚かれることなんですけどね。

成長・キャリア開発 -クリティカルシンキング能力・寛容性・英語力ー




Critical thinking能力、英語力、他者寛容性が身に付いたと答える方が多かったです。

Critical Thinking能力は、例えば「より深く考えることができるようになった」、「常識を疑うようになった」と、深く考える能力を身につけたと答えた人が多かったです。



また、他者寛容性についても、同圧同調を求められない文化なので、いろんな人を許容できるようになるという意見がありました。

英語力に関しては、会話は平均レベルで普通に話せるようになったという意見が多いみたいです。それ以上に、英語文献を読む能力や、TOEICの点数が上がったと答える人も多かったです。

大学分析ー 強み:学生の質・英語、リベラルアーツ・留学・寮・英語ができるというステータスー

強みから見ていきましょう。

学生の質と答えている人が多かったです。いろいろなバックグランドの人がいて、いろんなことを深く考えているいろんなメジャーを専攻している人と話せるのは、大きな魅力みたいですね。蒸れないので一人でも行動しやすい。学校の規模も小さいので、比較的いろんな人と友達になりやすいということでした。

教育面では、英語、リベラルアーツなどの魅力と、少人数教育で、先生との距離が近いことや、英語開講の授業が多いということでした。また、学業をやらせる文化の学校なので、学業に集中しやすいということも挙げられます

制度面では留学や、寮が多いということが挙げられていました。

社会的イメージとしては、英語ができるというイメージを持たれていることが多いみたいです。


弱み:留学生との交流環境・専門性・ガッキのまずさ・内向き志向による就職難


弱みにしてはこんな感じです。

学習面では、意識的に選択していないと留学生と会う機会が少ないということです。
また、専門性が浅いので、自分のやりたい学問にドンピシャの授業が開講されていなかったりします。履修を一からすべて組み立てるのもかなり面倒みたいです。

制度面では、食堂「ガッキ」の味がまずいということでした。

就職・社会面では、かなり挙げられていました。
社会面では、内向き志向が起因して、やはり常識はずれだと感じてしまうことが多い。組織の中でやっていく力が人によってはなく、自分のわがままを通せばよいと思っている人が多いという声が多かったです。また、ICUは人によっては無名なので、常に社会的ステータスを感じるような大学ではないです。

就活にたいしてのやる気がわかない、
OBOGが少ないし、例えばゼミへのOBOG訪問のような文化もなく、就職情報が足りなくなるということでした。


ワークライフバランス

アルバイト、サークルなどをやる時間は十分にあるみたいです。ただし、勉強に集中したい場合だと、うまくバランスをとっていかないと厳しいみたいですね。

まとめ

ということで、いろいろ見てきました!
どんな大学でも万人にとってよい大学はないので、必ずしもいろいろな勉強ができるといいというわけではありません。専門性を高めたいならほかの大学に行ってね!って感じです。

僕自身専門性もほしいなと思いますが、自分にぴったりの学問に最終的には出会うことができたので、よかったなと思っています。

さて、このブログを読んでICUに興味を持った人もいらっしゃると思います。
そのためにはいろいろ対策が必要です。
このブログでは、ICUに受かる生徒がどのような塾に行っていたのか調べてみたので、ぜひご覧ください!





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