いまだに専業主婦は人気
専業主婦を希望する人はいまだに多い。
厚労省(2013)によると、専業主婦を希望する女性の割合は、僕ら20代で増えてきているようだ。高収入の夫が大黒柱となり、それをささえるというスタイルが今の時代でも根強く人気である。
専業主婦と共働き、どちらがよいのか
専業主婦と共働きはどちらがよいのだろう。
僕は専業主婦か共働きか、どちらも正解はないと思う。結局その人たちが一人一人幸せに生きられればいいから、その人に応じてどちらもありえるはずだ。なんなら「結婚しなくても幸せになれる時代」だから、結婚しないのもありだ。
しかし、専業主婦は今の時代リスキーかもしれない
この記事は、専業主婦という生き方を否定したいわけではない。その生き方で幸せに生きられる人もたくさんいるからだ。
しかし、この時代に専業主婦という選択肢を無意識で選択し、20-30代である程度リスクを背負ってしまった人をたくさん知っている。
だから専業主婦という選択肢をとることのリスクについて考えてみたいのだ。
結婚は就活と似ている
就活は結婚と似ているとよく言われている。つまり企業を選ぶのと同じように結婚する相手を選ぶわけである。僕も就活していた時、この言葉がすごく深いと思った。
今、専業主婦になるのは、大企業に就職するみたいなもの
今の時代、僕は専業主婦という選択肢は、大企業に就職することと似ていると思う。
安定した年収を稼いでくれる夫の元で、自分の人生を会社ではなくその人に全てささげるという生き方が、専業主婦という生き方なのだ。
大企業的な結婚はリスキーかもしれない
しかし、この生き方が、今大きくリスキーな時代になっているのでないか。
これは今のサラリーマンもそうだが、能力がなければ大企業でもリストラされる時代だ。大企業に頼っていても、結局再雇用される能力がないと生きていけない時代になってしまった。年功序列、終身雇用に期待できない。
そして結婚も同じだ。ある統計によると、結婚したカップルの3割近くが離婚するという。つまり、専業主婦として人生を全うできる可能性が低くなってしまったのだ。
いきなり専業主婦になると、就職・転婚活動が不利になる
そして専業主婦の一番のデメリットは、大企業的な結婚が続かなくなった時に、危機にさらされてしまうことだ。
まず、専業主婦という選択肢を取ることで社会との接点が失われる。若い時に結婚した場合、ほとんど就労経験がないまま就職活動にさらされることになる。専業主婦という価値は、市場価値に転換することはできないから、就職活動も困難になる。
さらに、接点を失うことで、転婚活動にも支障が出る。ある統計によると、結婚した人の出会いは、職場、学校が多いらしい。おそらく、自分と同じ水準の人が集まるコミュニティだからだろう。
http://www.garbagenews.net/archives/1845122.html
つまり、専業主婦という選択肢は、外界の機会を失い続けて、いざとなった時に転職・転婚活動でリスクヘッジできない生き方なのである。
理想と現実の狭間で何をリスクとして生きるのか
こんなことを書くと、こういう風に批判されるかもしれない。
「それって結婚を何度も何度もするのが当たり前ってこと?それってちゃんとした結婚じゃないんじゃない?」と思われる方もいるかもしれない。
確かに僕もそう思う。でも、かつて1つの会社で骨を埋める時代が通り過ぎてったように、結婚も変わっていくのかもしれない。
事実、離婚率は上昇しているのだ。だから、つぶれない大企業という理想を持ったまま就職するのが危険なのと同じように、永遠に持続する婚姻関係という理想を持ったまま結婚するのも危険だと思うのだ。(もちろん、その理想を達成する努力はすべきだとは思うけど)
特に女性の場合は特にそうだと思う。基本的に男は結婚しても転職市場価値や転婚市場価値はそこまで下がらない。
しかし、女性は専業主婦という選択肢をとることで、転職市場価値も転婚活市場価値も下がるのだ。
高給取りの夫を捕まえて専業主婦をやるか、自身の就職、婚活市場価値を高めるために共働きするか。リスクに対するアプローチは、何がリスクかわからないこの時代多様だ。
今の時代の最高のリスクヘッジは、高収入の男を捕まえるより共働きだと思う
ただ、自分の人生をコントロールしやすいのは、共働きという選択肢だ。
だから、僕は妻ができたら共働きしてほしいと思っている。理由は簡単で、社会との接点を失わないで欲しいことと、就職・婚活市場価値を高めておいて欲しいからだ。万が一の時に幸せに生きてもらいたいから。(ただ待機児童とか、学童の不足とかみてるとこれも現実的でないので苦しいところであるが)
自分の付き合っている彼女に別れること前提で付き合っているわけではない。しかし、お互いの将来をある程度現実的に考えてライフプランを敷くことが、何がリスクとなるかわからない時代に大事なのかなと思う。