Drop Down MenusCSS Drop Down MenuPure CSS Dropdown Menu

公開日 : 2018-03-25

「技術チュートリアルをnoteで売る」っていう社会実験をしてみた結果、めっちゃくちゃ可能性を感じた話

このエントリーをはてなブックマークに追加



こんにちは、スケベサイエンティストのDaiです(@never_be_a_pm
つい最近、noteというサービスが、コードを挿入できる機能を追加しました。

noteでコードが投稿できるようになりましたβ|深津 貴之 (fladdict)|note

エンジニアのnoteクリエイターさん達に、素敵なお知らせが。 pcのnoteエディターに、コード埋め込み機能(β)がつきました。エディタでテキストを選択し、ポップアップのコードボタンを押すと、コードブロックを埋め込めます。 こんな感じですね。 for(int i=0; i<100; i++){ println("hello world"); } あわせて、コードブロックの中では、TABボタンが使えるようになります。まだ実験中なので、使いにくいところはあるかと思います。 アプリでの対応はリニューアル後になってしまいますが、年内には搭載されるはずです。マ


noteとは、自分の作った文書、写真、イラストなどに価格をつけて販売することができるプラットフォームです。

noteは、個人のクリエイターが、自分のメディアとしてコンテンツを発表するためのプラットフォームです。

noteは、そこに課金を組み合わせるという新しいチャレンジをしました。文章だけでなく、写真やイラスト、音楽、映像などの作品を投稿して、無料で見せるだけでなく、販売することもできます。フォロー機能で、ファンとつながることも可能です。

ここで、最近noteがコードを挿入することができる機能を追加したという記事をみました。そこで「チュートリアルを売る」ということが、日本でなかなかされていないことに気が付きました。





「これ、もしチュートリアルを売って、ちゃんとマネタイズできたらすごいんじゃね?」っとわくわくしたので、さっそく自分が作ったプロダクトの全ソースコードを公開し、チュートリアルとして販売してみました。








で、一つ980円で販売してみたんですけど、その技術チュートリアルの制作過程と、その売った後の結果がすごく面白かったので、記事にしてみました。


目次


  • 技術チュートリアルを書くのもかかった時間はたったの3時間だった
  • 技術チュートリアルに、980円で売って、6時間で10冊売れた
  • 技術メモは、情報が断片的で、それだけ読んでもわからない
  • チュートリアルを書くのは大変だから、なかなかまとまった情報がネットに存在しない
  • noteで有料コンテンツ化できれば、技術ブロガーもチュートリアルを書くモチベーションが湧く



技術チュートリアルを書くのもかかった時間はたったの3時間だった


制作過程としては、ほとんど時間がかかりませんでした。



というのも、もともと技術ブログを書いていて、作ったプロダクトのソースコードは断片的に散らばっていたので、それを編集して、一つのチュートリアルにすればよいだけなので、制作コストもすごく低いんですよね。


チュートリアルのメリットは、必要な手順がすべて一つにまとまってパッケージ化されていることだと思うので、要は過去の情報があればしっかり編集するだけでよいのです。なので、全然時間がかかりませんでした。


もちろん、過去記事にはない丁寧な説明が必要な箇所もありましたので、前後の文章を直したり、微妙に間違っているソースコードを修正したりするのに時間はかかりましたが、それでも3時間で十分でした。


技術チュートリアルに、980円で売って、一日で15冊売れた


で、このnoteの記事を公開したところ、はてぶ砲のおかげで一気に拡散しました。



すでにツイッターでバズっていたのもありましたが、意外に売れました。



一冊980円で、そのうち15冊なので、普通に一日新卒で働く分のお給料は稼げてしまいました。また、技術記事はストックになりうるので、とてもいいリソースになると思います。


技術メモは、情報が断片的で、それだけ読んでもわからない


ほとんどのネット上で、ただで手に入る情報リソースは、基本的に「ググれる」ことを前提としています。Qiitaにある記事でも、例えば何かのアプリケーションを作っているときに、具体的にわからないところがわかるから、検索してヒットするわけです。


この時点で、ほとんどの技術記事は「断片的」な情報しか扱っていません。プロダクトを作る一部分しか扱っていないのです。

ただ、断片的であるからこそ、多くの人が学習した結果を少しずつネット上に公開することができます。


チュートリアルは、情報が包括的だが、制作コストが高すぎて書くのが大変


一方、チュートリアルは、情報の密度と幅がとても広いです。ここでいうチュートリアルとは、Rails チュートリアルのような、0からアプリケーションを作成するようなものをイメージしています。こういうチュートリアルは、写経するだけである程度アプリケーションの全体像を理解することができるようにできています。なので、新しい技術分野に飛び込むときに、大変重宝します。


個人的には趣味でUnityを使ったVRアプリを開発しているのですが、Web系の知識しかないので、はじめてUnityを作ったときに、Assetなどの概念をまったく知らず、かつC#でどういう風にコードを書いていいのか、一切わかりませんでした。そんな時に、海外にアプリケーションを0から作るチュートリアルがあったので、それを使って学習することで、開発の全体像をみることができるようになりました。また、その全体像が見えて初めてググる言葉が見えてくるようになりました。



しかし、このようなチュートリアルは、作るのが本当に大変です。僕も先ほど述べたVRのチュートリアルの英語版のものをそのまま日本語に翻訳して、VRアプリケーションのチュートリアルを作りましたが、正直技術へのContributionというモチベーションだけでやるには、非常に骨が折れました。日本にVRアプリのチュートリアルはあまりないのですが、それはこういう理由なのかもしれません。


オープンであることの限界

個人的には、エンジニアリングはすべてオープンであるべきだと思っています。だれもが情報を発信できて、情報を見ることが無料でできる、そんな世界が理想だと思っています。


ただ、オープンであることの代償は、その情報に責任と、責任に付随するモチベーションを持つことができないことです。例えば、技術ブログで何かまとめたりしたとして、その記事のメンテナンスをどれだけ多くのエンジニアがしているでしょうか。また、その記事をそっくりそのままコピペして、だれもがググらなくてもなんとかできるような記事にどれだけの人がしているのでしょうか。


また、チュートリアルをオープンで書きたいと思う人が、世界でどれだけいるのでしょうか。オープンでやるには、モチベーションに限界があると思うのです。

noteでチュートリアルをマネタイズできれば、包括的な技術記事を書く人が増えて社会にめっちゃメリットあるんじゃないかと思う


今回noteは、チュートリアルをマネタイズする仕組みを作ってくれました。そこに大きな可能性を感じます。


まず、ネットの集合知をまとめるインセンティブが金銭的にできることによって、今までなかなかネットに出てこなかったような情報が整理されて提供される可能性があること。これは特に新しい技術がどんどん出てきている今、ものすごく大きな財産になると思います。




VR界隈は、ほとんど一部のフルスタックエンジニアが、独学で何とか頑張って開発を進めていますが、ほとんどだれも丁寧な包括的なチュートリアルを書いていません。しかし、参入障壁が大きいVRという技術に、包括的なチュートリアルがあれば、相当需要があると思うんです。買う側としては、VRの技術をいち早く学ぶことができ、かつ売る側からしたら、そこまでレベルの高いことでなくてもマネタイズできるわけですね。







もう一つ、マネタイズするからには中途半端な情報ではなく、ちゃんとした情報を書きたいというモチベーションが生まれるので、情報の質の高い、情報の幅の広いチュートリアルが生まれやすくなるという点です。マネタイズするからには、変な評判が立ってしまうと困るので、技術記事特有の「メンテナンスされない」といった問題も解決できる可能性があります。





また、テクノロジーをアートとして使っている人のマネタイズもここでできるようになります。僕は趣味でプログラミングをやっていて、会社では一切コードを書いていません。なので大規模開発に関してもわかりませんし、普通に転職活動したら間違いなく落ちる技術力だと思っています。


しかし、アーティストとしてプログラミングをすることによって、こういうマネタイズができるようになるわけです。ここが非常に面白いところです。


ということで、noteで技術チュートリアルを書いて発信することに、めっちゃくちゃロマンを感じたので、かいてしまいました。


ちなみに自分が書いたチュートリアルはこんな感じです。僕もVR開発のエンジニアさんが、こういう記事を書いてくれたらお金を出してでも買いたいと思います。


スケベAI「スケベ博士」をPythonとGoogle Apps Scriptで作るスケベ・チュートリアルを公開します






スポンサーリンク