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公開日 : 2018-08-22

SNS運用、グロース施策の考え方として面白かった『ファンベース』まとめ

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ファンベースというマーケ本読んだんだけど、ものすごく示唆深かったので読書メモ。





ファンベースとは

・ファンベースとは、ファンをベースに中長期的な売り上げや価値を上げていく考え方

ファンベースとは、ファンを大切にし、ファンをベースにし、(ベースには、土台、支持母体などの意味がある)、中長期的に売上や価値を上げていく考え方である。

他のブランドや商品が数多くある中、強く惹かれ、愛用し、思わず友人に薦めたブランドや商品があるはずだ。それは支持だ。ブランドや商品が提供してくれている価値を支持して、購入しているのである。  そういう意味において、ボクは「ファン=支持者」 だと思っている

もう少し言うと、 ファンとは「企業やブランド、商品が大切している『価値』を支持している人」 と、この本では定義したい。

新規顧客獲得 VS ファン獲得

・広告にあふれ、広告の効果が薄れている一方で、ファンのリフェラルはめちゃくちゃ強い。

「でも、 ファンって、黙っていても買ってくれる人たちだよね。それよりも『今買ってくれてない新規顧客』に売らないと、売上増えないんじゃないの?  貴重な予算を使ってまで、そういう人たちにアプローチするのは抵抗がある」

ボクも広告コミュニケーション業界で 30 年以上やってきて、新規顧客を狙ったプランニングを数多くやってきたし、大きなパイを意識することも長かった。ファンの存在もずっと目に入っていなかったし、それはどこか別の部署が担当することだと思っていた。マス広告全盛時代はもちろん、ネット時代に入ってもそういうアプローチで良かったし、実際、売上アップや業績反映にも貢献できたと思う。  でも、明らかに状況が変わった

ファン獲得  = LTV向上

・ファンは売上の安定に直結している。
・少数のファンが売上の大半を支えている。
・つまり、今いるファンを大切にして彼らのライフタイムバリュー〔※〕 を上げていくこ
といいう理由で、ファンのLTVを上げるのが大事

せっかちな方のために先にいくつかの理由に触れておくと、まず、
・ファンは売上の安定に直結している。
・少数のファンが売上の大半を支えている。
・つまり、今いるファンを大切にして彼らのライフタイムバリュー〔※〕 を上げていくことは、収益の安定・成長に直結する

※ライフタイムバリュー(LTV) とは、顧客生涯価値のこと。一人の顧客がライフタイムを通じて企業にもたらすトータルなバリューのことである。一般には「その人が一生のうち、その商品をどのくらいくり返し買ってくれたか」的に受け取られているが、もちろん 顧客が中長期的にもたらすバリューは使った金額だけではない。 ファンベースを考えるにおいてとても重要

キャンペーンでの新規獲得と、 ファン獲得の全体設計が必要

・ただし新規獲得をやめるのではなく、新規獲得と中長期の施策が同時に実行されているのが大事。


そんな中、今まで売上に効果を上げてきた「キャンペーン」の実効性も薄れてきた。  キャンペーンとは、目的達成のために一定期間かけて行われる宣伝・販促活動のこと。数週間のプレゼント・キャンペーンや値下げキャンペーンから、タレントを起用して数カ月単位で大々的に展開するものまでいろいろあり、それをくり返して行くことが売上を伸ばす王道と考える企業も多かった。

・世の中に情報も商品もエンターテインメント(エンタメ) も溢れかえりすぎていて、キャンペーンがとても届きにくくなった。
・そんな過酷な環境下でたまたまキャンペーンが話題になっても、一過性かつ瞬間風速的で、あっという間に忘れ去られてしまう

キャンペーンなどの短期施策はもちろん、広報リリースやパブリシティ、バズ狙いのコンテンツ、スポット的なデジタル広告、店頭イベントなどの「単発施策」 は特に、話題化するのがどんどん困難になってきている。しかも現代日本においては、新規顧客へのリーチ(到達) を狙った施策はますます効きづらくなっていく。

ただ、ファンに売上の大半を支えてもらいつつ、それをベースに短期施策や単発施策を連動させて新規顧客を増やしていく、というような「全体構築(短期施策・単発施策と中長期ファンベース施策の組み合わせ)」を意識的に考えていかないと、もう立ちゆかないくらいハードな時代になってきた

カンフル剤のように短期施策などを打ち続けて一時的に売れる状況を作るのではなく、長く安定して売れ続ける状態に、ブランドや商品を、する。だからこそ欠かせないアプローチ

リーチして認知を獲得したあとにどうするのか。どうやってその気持ちを継続させ、ファンにしていくのか。どうやってファンたちのライフタイムバリュー(LTV) を上げていくのか。それらをあらかじめ構築したうえでリーチしないと意味がない



どうせやることになるのなら、一過性かつ瞬間風速的に終わらせるのではなく、その効果を資産化していくべきである。 図 4 や図 6 のように、短期キャンペーン施策や単発施策と中長期ファンベース施策を組み合わせた「全体構築」が必要だ。

ファンは全体の20%だけど、売り上げの80%の土台となる


ブランドや商品の「価値」は時代とともに変化していく。使われ方も、愛され方も、喜ばれるポイントも、少しずつ変わっていく。 その変化をファンという支持母体とともに見極め、改善をくり返す過程もまたファンベース
(1)ファンは売上の大半を支え、伸ばしてくれるから
(2)時代的・社会的にファンを大切にすることがより重要になってきたから
(3)ファンが新たなファンを作ってくれる

SNSはファンベース施策のメディアとして有効



SNSの項があるが、これは「総利用時間の 82%は 22%のヘビーユーザーによって消費されている」という意味である。つまり、 SNSユーザーの約 20%にあたるヘビーユーザーが、総利用時間の約 80%を占有している のである(まさにパレートの法則!)。残りの 80%のユーザーはそんなに使っていないのだ。

・ツイッター: 4500 万人( 2017 年 10 月現在) ・フェイスブック: 2800 万人( 2017 年 9 月現在) ・インスタグラム: 2000 万人( 2017 年 10 月

これらの総利用時間の 80%をたった 20%のヘビーユーザーが占有している。一番多いツイッターで言うと 20%とは 900 万人だ。たった 900 万人が、ツイッター総利用時間全体の 80%を消費しているのである。

そういう意味において、現時点でのSNSは「リーチ 量 を上げるメディア」ではなく、「リーチ 質 を上げるメディア」と捉えたほうがいい

それよりも、企業とファンとのつながりを強くする、または( 3)で述べる「ファンから類友へのオーガニックなオススメ」に活用される時などにはとても有効なメディアなのである。つまり、 SNSこそファンベースで活かすべき だ。  SNSを率先して使っている 22%のヘビーユーザーは発信力が高く、商品を友人に広めてくれるタイプの人でもある


リフェラルが最強



価値観が近い友人がツボにはまるコンテンツは自分もツボに可能性が高いし、価値観が近い友人が愛用しているモノは自分も愛用する可能性が高いし、価値観が近い友人が熱中するコトは自分も熱中する可能性が高い

逆に言うと、今ほど「企業からの都合のいい一方的な情報」が受け取られにくい時代はないということだ。特に価値観が近い友人からの推奨にかなうものはない
これは「ホモフィリー(同類を好む傾向)」と呼ばれ、さまざまな角度から研究されてきた現象であり、ソーシャルネットワークにおける基本的な構造のひとつ である。

その意味において、 価値観が近い類友は、テレビやネットを凌ぐ最強メディア と言ってもいいし、類友の実体験による「自分の言葉」は、この過酷な情報環境において、超貴重な情報源

要するに「ファンは周りの類友をファンにしてくれる」 のでファンがオーガニックなオススメをするきっかけを作る。言いたくなるような状況を作る。言いやすくなるような環境を

ファンはSNSだけでなく、リアルでも自分の大好きなものを類友に言いたい

ただ、第三章で書いていくように、 この自走式サイクルが回るきっかけや状況や環境を作ることはできる。 ファンがオーガニックなオススメをするきっかけを作れば作るほど、言いたくなるような状況を作れば作るほど、言いやすくなるような環境を作れば作るほど、彼ら彼女らは類友にオーガニックなオススメを言ってくれるようになるだろ

例えば中心に(たった) 100 人のファンがいるとして、彼ら彼女らは類友に商品のことを言いたくて仕方がない。それぞれが 10 人の類友(前出の強いつながり: 5 ~ 15 人) にオススメするとすると、それは 1000 人に強いオーガニック・リーチとして伝わる。それがまたそれぞれ 10 人の類友に伝えるとすると、すぐ 1 万人に達する。非常に影響力が強いオーガニックな言葉が、 100 人からあっという間に 1 万人に広がるのである。

ただ、言いたいことは、 たった 100 人のファンが母数だったとしても、「類友や友人のつながり」の連鎖で、あっという間に数万、数十万、数百万と広がっていく可能性がある

ファンベース的な考え方は、一般的には「顧客維持」に有効だと考えられていると思うし、確かにそういう面も大きい。が、ここまで書いてきたように「新規顧客の獲得」にも強い効果を上げるし、類友・友人への影響力という意味では最強ですらある

SNS運用



SNSという接点は、毎日の「愛着」をもってもらうために超重要視している企業でも、「拡散担当」くらいに思われているところがあるが、情報過多なこの時代において、特にSNSをヘビーに使っている生活者が「企業からの一方的な拡散」に注意を払うことはほとんどSNS担当者が重要なのは「日々の愛着を強められるから」である


毎日、いや、もしかしたら毎時毎分、ファン(SNSを活用している発信力が高い層の中のファン) と接して、愛着を強めることができる存在なのだ。  例えば、商店街の八百屋や魚屋の兄ちゃんみたいなものだ。毎日毎日、道に出て「いらっしゃい、いらっしゃい」「奥さん、こんにちはー!」




人間をもっと見せる。等身大の発信を増やす 人が応援するのはモノでもコトでもなく、ヒトである。だから「こういう人が働いている」ということをちゃんと見せていくことが応援する気持ちを強めることにつながる。社員をもっと見せることだ。有名社員を作ることも重要




有名社員がいる場合、その人をもっと前面に出したほうがいい。  それは創業者や社長だけでなく、カリスマ店員やスター開発者、褒章職人、仕事に関係ない技能をもった名物社員でもいい。その人の「等身大の発信」を(コンプライアンスがどうのとか締め付けずに) 容認し、増やし、その「人間」をもっともっと見せていくことだ。

また、そういう人とファンたちをより多く会わせることも応援につながっていく。同じ人間として等身大の共感が生まれる


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