Drop Down MenusCSS Drop Down MenuPure CSS Dropdown Menu

公開日 : 2018-04-23

『完全教祖マニュアル』を読んで「インフルエンサー」と「教祖」って似ていると思った話

このエントリーをはてなブックマークに追加
先日、友人に完全教祖マニュアルという本を教えてもらいました。一から自分で教団を立ち上げ、信者を獲得し、国家を支配する方法をマニュアル化されているとのことだったので、「仕事中におっぱいと言える社会にしたい」というミッションがある私としては、読んで少しでもノウハウを学びたいと思い、すぐさまポチって購入しました。


完全教祖マニュアル (ちくま新書)
筑摩書房 (2016-07-29)
売り上げランキング: 996


そしてこの本を読んで、SNSのインフルエンサーと教祖は非常に似ていると感じたので、書評がてら「教祖がいかに信者を獲得するか」というアプローチと、「インフルエンサーがいかにフォロワーを獲得するか」というアプローチをアナロジーで見てみたいと思います。先に本の紹介をして、そのあとにインフルエンサーと絡めてみていきたいと思います


目次


宗教は「なにか言う人」「それを信じる人」で成立する
教祖の仕事は、人をハッピーにすること
教祖になる方法① 反社会的な教えを作ろう
教祖になる方法② 教えを簡略化しよう
教祖になる方法③ 現世利益をうたおう
教祖になる方法④ 不安を煽ろう
教祖になる方法⑤ 救済を与えよ
実際のインフルエンサー・イケダハヤト氏を見てみる





宗教は「なにか言う人」「それを信じる人」で成立する


宗教の教祖は、「何かを言う人」であり、その信者が「それを信じる人」です。つまり、何かしらの主張をして、それを信じる人ができれば宗教になります。なので、身近な人が一人信じてくれれば、教祖になったということができるのです。

宗教の成立要件は以下の二要素です。つまり、「なにか言う人」「それを信じる人」。そう、たったのふたつだけなのです。この時、「なにか言う人」が教祖となり、「それを信じる人」が信者となるわけです。  たとえば、いま、あなたの目の前に、奥さんの膝でガタガタ震えている男がいるとしましょう。彼は姉さん女房に泣きつき、自分を襲った怪奇現象を必死に訴えています。「本当なんだ。超自然的存在がオレの首を絞めたんだ」。彼女は夫を慰めて言います。「あなたの言うことを信じるわ」。そうです。瞬間、夫は「教祖」となったのです。ちなみに、この男の名をムハンマドと言いそして、これがイスラム教のスタートとなったのです。  もしも、ムハンマドの奥さんが信じてくれなかったらどうでしょう? 彼も他の預言者たちのように石で打たれて殺されていたかもしれません。彼は「信者」を得たからこそ、「教祖」となりえたのです。


教祖の仕事は、人をハッピーにすること




で、教祖の仕事は、人の信じたいものを信じさせて、人をハッピーにさせることです。

教祖は人をハッピーにするお仕事なのです。教祖というと、どうしてもうさんくさいイメージが付きまといますよね。人を洗脳し、お金を巻き上げ、思うようにこき使う。宗教なんかにハマってしまうと不幸になってしまう。──とんでもありません! 事実はその逆です。教祖は人をハッピーにする素敵なお仕事なのです。


教祖になる方法① 反社会的な教えを作ろう




あらゆる宗教は、最初は新興宗教とされていましたが、実は最初は反社会的な教義を持つことで、宗教は成長してきました。なので、教祖になる前に必要なことは、宗教の協議に反社会的な教えを入れることが必要となります。反社会的な教えを作って、① 社会の基準で幸せになれない人を見つける、 ② 反社会的な基準を与えてその人を幸せにする という手順が最も効果的なようですね。



宗教の本質というのは、むしろ反社会性にこそあるのです。特に新興宗教においては、どれだけ社会を混乱させるかが 肝 だということを胸に刻んでおいてください


イスラム教しかり、儒教しかり、仏教しかり。どれも最初はやべえカルト宗教でした。しかし、その中でも最もヤバいカルトはキリスト教でしょう。イエスの反社会性は只事ではありません。罪びとである徴税人と平気でメシを食い、売春婦を祝福し、労働を禁じられた安息日に病人を癒し、神聖な神殿で暴れまわったのです。


ですから、彼らのような社会的弱者を救済し、神の祝福を与えるイエスは、どうしても反社会的にならざるをえないわけです。安息日に病人を癒したのも、神殿で商人相手に暴れ回ったのも彼なりの信念によるもので、「安息日に人を助けられないってバカじゃないの?」「神聖な神殿で商売するってバカじゃないの?」という意味があったのです。


皆さんは教祖となって人々をハッピーにするのがお仕事ですが、そもそも、現在不幸な人というのは、社会の提示する価値基準に照らして不幸なわけです。つまり、貧乏だとか、恋人がいないとか、出世できないとか、そういうことで不幸になっているのですから、あなたは彼らに社会とは別の価値基準を提供すれば良いのです。


あなたのすべきこととは、 ① 社会の基準で幸せになれない人を見つける、 ② 反社会的な基準を与えてその人を幸せにする、ことだと考えてください


教祖になる方法② 教えを簡略化しよう




社会的弱者のほとんどがインテリ層ではないので、なるべく教義を簡単にして、社会的弱者に響きやすいような教義にするといいみたいですね。そして、インテリでなくても救われるようなわかりやすい教義にすることが大事なようです。


結論から言うと、彼らに必要なのは極限まで簡略化された教えと、御手軽な現世利益なのだと覚えておいて下さい。ヒトラーも『我が闘争』でこのように言っています。「どのようなプロパガンダも大衆にあわさねばならず、その知的水準は獲得すべき大衆の最低水準の人々が受け入れられるようにあわさねばならない」


浄土教は、怒りや欲望を完全に取り去れない凡夫のための教えです。「南無阿弥陀仏」と心の底から唱えると、死後に阿弥陀仏が極楽浄土に連れて行ってくれます。極楽浄土というのはスポーツジムのようなものだと考えて下さい。極楽には仏になるためのトレーニング器具がばっちり揃っており、ムキムキのインストラクターである阿弥陀仏が、手取り足取りレッスンを付けてくれます。一般人は 南無妙法蓮華経 だけ唱えとけばいいよね」と言っています。やっぱり実際に一般人に布教することを考えると、このくらいの簡略化が必要なのですね。ちなみにイスラム教も「アッラーのほかに神はなし」「ムハンマドは神の使徒なり」だけ言っておけば、とりあえず天国には行けるようになっています。


教祖になる方法③ 現世利益をうたおう


で、宗教を信じたうえで、そのメリットがすぐに得られるような形にするのがよいみたいですね。

一般人は難しい哲学なんかに興味はない、彼らには簡略化した教えが必要だ、と前に書きました。では彼らは一体何を求めているのでしょうか。言うまでもありませんね。現世利益です。この世の真理を悟りたいとか、完璧な人格を目指したいとかではなく、健康でいたい、家族と仲良く暮らしたい、給料が上がるといいな、大学に受かりますように、と、彼らが求めるのはそういった次元のものなのです。


教祖になる方法④ 不安を煽ろう




人が宗教を信じる時、人は不安にさいなまれている必要があります。なので、不安をあおれば信者を獲得できるようですね。


人が宗教を意識するのは基本的に「困った時の神頼み」です。困ってないと宗教なんか見向きもしないものです。そして、「困った時」の最たるものはやはり「死」ですが、しかし、人間、死にかけのじいさんばあさんならともかく、若い時分には死についてリアルに考えることなどそうそうありませは論理的に示すことができます。彼らは困っていないから宗教に頼らないのです。ならば、彼らを困らせれば良いのです。もちろん、困らせるといってもバキュームカーで相手の家へ突っ込んで軒先でうんこをブチ撒けるとか、そんなヤクザな方法を取る必要はありません。


教祖にはもっとスマートな困らせ方があるのキリスト教の言うところによれば、毎日のほほんと暮らしている私たちも実は困っているのです。というのも、私たちは、遠い遠いご先祖様のアダムさんとイヴさんがエデンの園で果物のつまみ食いをした罪を引き継いでおり、このままのほほんと生きて死んだ場合は一〇〇%地獄に落ちてしまうのです。天国に行きたければキリスト教徒となって神を信じるしかありません。

教祖になる方法⑤ 救済を与えよ



不安を喚起させた後は、これさえすれば大丈夫だよ!と義務を与えたうえで、救済を与えましょう。

「みんなに助けられてちゃんと暮らしていけるって幸せだなあ」という形に最終的に落ち着きますが、この元となった「身調べ」は浄土真宗系の修行法ですから、こちらは最終的に「こんな悪人の自分でも阿弥陀仏は救ってくれるんだ」という確信へと行き着くわけです。  しかし、どちらにしろ、不安を喚起した後にそれに対するカタルシスを与える、という意味では変わりません。

実際のインフルエンサー・イケダハヤト氏を見てみる

さて、これらの5つの方法が教祖になる方法でした。これらを実はインフルエンサーが体現していることにきづきました。今回はイケダハヤト氏を例に見てみたいと思います。


①反社会的な教え:「まだ東京で消耗してるの?」「大企業はクソ」「東京はクソ」「移住はよいぞ~」「起業しちゃえ~!」

社会的には、大企業は安泰で、最高の選択肢だと思っている人がいまだに多くいます。しかし、イケダハヤト氏は、明確にこれらの選択肢を取っている人に対して、反社会的な協議をぶつけます。「大企業はクソ」「東京はクソ」という明確な教義を持っています。








②教えを簡略化しよう:大企業やめて副業して移住しろ


もうすでに①で見てきましたが、とてもシンプルです。東京はクソ 地方は最高! 大企業はクソ 起業・副業は最高!というシンプルな教えです。

③ 現世利益をうたおう


起業・副業をすると、大企業で消耗することもなく、楽しい毎日が待っているよ!という明確な利益を教えてくれます。


④ 不安を煽ろう : 大企業は終わる


そして圧倒的な大企業ディスリによって、大衆の不安をあおります。しかも相当理路整然と。









⑤救済を与えよ : note、電子書籍読んで君も副業マスター!


不安をあおった後に、どうすればいいのか。それはnoteを買うことです!とのばかりの救済を与えてくださいます。



インフルエンサー・マーケティングまとめ


ということで、教祖とインフルエンサーのアナロジーで見ていきました。が、ここで再現性のあるフレームワークとして



  • 社会的弱者にアプローチする
  • 不安を煽る
  • 教えを簡略化する
  • 救済を与える


というアプローチは非常に使えるのではないでしょうか。




スポンサーリンク